2019.08.15 夜の善光寺参道は明治の匂いがする

家族揃って飯でも食おうという話になった。鰻が良いなということになって、善光寺北参道にある住吉に開店から向かう。初めて来たが美味い。銀座で食うより美味かった。ガンガン火を焚いてモクモクと煙で香りを付けるから美味いのだな母親と話し合った。銀座のビル街でこんなに煙を出すことは無理だろう。

2週間くらい前に高校の後輩が、転勤で長野に戻ってきたから会いましょうと連絡をよこした。おれはいま東京だが盆には帰るから飲みに行こうとしめし合わせて、それがこの日だった。4年ぶりだった。話を聞いていたらどうもよく知る会社に勤めているようで笑った。お互いの知り合いの名前を挙げて知ってる知ってると言い合った。年末はその人たちも呼んで一緒に飲みに行こうと約束した。

彼女を駅まで送ったあと善光寺までフラフラとら歩いた。夜の善光寺参道は明治の匂いがする。色温度の高い街灯に古い石造建築が照らされて、人は少なくしんとしている。老舗の元ホテルは今はレストランになっており、中から時折控えめな笑い声が聞こえる。自分の洋館好きのルーツがこの雰囲気にあることに気付いた。善光寺まで行くとちょうど盆踊りが終わっていた。やぐらから数珠つなぎで飾られた提灯がゆらいでいる。何枚か写真を撮った。まだ暑いけど夏は終わった。