朝出社するとエレベーターから担当だった人事のおねいさんが降りてきた。おねいさんは入社式で「初めて面接したとき、こんなに頑張ってる人がいるんだって感激した。これからも頑張って欲しい」と書いたメッセージカードをくれて、僕はそれを手帳の一番最初のページにキレイに貼った。この後の人生で何度もこの言葉に救われるような予感があった。おねいさんは「久しぶり！元気にしていますか？」と優しく話しかけてきてくれたけど、僕は東京に来てから擦り切れ続けていて当時の気力は微塵も無かった。「元気です」と答えようとして「元気…じゃないぃ…」と泣き言になった。たったの半年も経たず体たらく。おねいさんは「がんばって！」と言っていた。今日が生まれ変わるセンセイション！ここがスタートライン！
