昨日行った深瀬昌久の展示は良かった。久しぶりに写真を見たけど、いいもんだよな。
彼は嫁や家族を撮っては、撮った人たちを失って、最後に残った自分を自分で撮って、その絶頂期の展示の半年後に酔っ払って転げ落ち後遺症で要介護者になり二度とカメラを取ることはなく、自分自身さえも失ってしまった作家だった。
彼の家族の写真は、グッとくる。このグッとくる感じは、何なのだろうなあ。解説を抜きにしたっていいものだとわかる、その感じ。
スピノザのエチカに真なるものは真なるものだとわかるって書いてあるらしい。そういえばロランバルトの明るい部屋にも書いてあったかも。
おれの写真はグッとこないまま今に至ってやめてしまったけど、また撮りたいな。