2021.09.04 もうなんもしたくねえって昼間から酒飲んでる

写真にしかできないことってなんだろうねえと言う話になった。違う曜日のゼミ生が「撮れちゃうってことじゃないか」と言ったらしい。絵や文や音楽って書けちゃうとか作れちゃうってないけど、写真は撮れちゃうってことがあるのが面白い。

おれはなんとなくカメラを買って写真を撮ってるうちに、こいつに救われているような気持ちになってた。絵も描けるようになりたいし音楽も作れるようになりたかったがそんなセンスは欠片もないと気付いたときに、おれにはカメラがあると思った。まだこのときはプログラミングの中に自分の思想を実装できるようなスキルもなかったから、カメラさえ持てば表現者になれたと思えたことは支えだった。そう思えていたのは、写真は撮れちゃうからだったんだなあ。何百枚撮ったって基本は下手くそ写真だけど、たまに「これは」というのがあって、その写真でフォトコンテストで入賞したこともある。そのうちに撮れちゃう確率を上げたくて写真教室に通い始めた。

でも、おれにとっては写真にしかできないことって、もっと手軽さみたいなところにありそうだ。カメラさえ持てば表現者になれるという手軽さは、生活に近いってことじゃないか。会社に行く道すがらだってカメラは持てるし、もうなんもしたくねえって昼間から酒飲んでる日だってカメラなら。段々と生活と写真活動が漸近していくのがおれにとっての写真で、写真にしかできないことだと、思うなあ。